もっと もっと モルモット オルガ

パディントンでおなじみのマイケル・ボンドさん。ボンドさんは、オルガ・ダ・ポルガという名のモルモットの物語もかきました。訳者がオルガについて少しずつ書いていこうと思っています。

二十本の歯でがぶり

モルモットは、ウサギやリスとおなじげっ歯類。歯に特徴のある種類です。なかでもモルモットやウサギは、前歯も奥歯も一生のびつづけるそうです(ハムスターは前歯だけがのびます)。前歯は草をかみきるための歯で上下で四本、奥歯は草をすりつぶすためで十六本あります。


「さいしょにガツンといく」がモットーのオルガは、ノエル(のしっぽ)とのはじめてのであいで自慢の歯をつかいました。こんなふうに……



 じっとようすをうかがいました。へんな物体が、きゅうにむきをかえるひょうしに、その先っぽはくるんとまるまって、金網のあなからつきだしてきます。オルガはそのしゅんかんをねらって、とびつきました。
 ニ十本の歯でがぶり……



と、お話はつづきます。長年モルモットをかっていたボンドさんは、歯の数もばっちりしっていたのですね。


のびつづける歯のために、オルガの小屋にはトネリコの枝がおいてあります。枝でのびた歯をけずりながら、きもちよくとがらせておくのです。のびっぱなしになると、口のなかのあちこちに歯がささったり、うまくかみあわせができなくなったりして、食べることがむずかしくなります。食べられなくなるなんて、オルガにとっては一大事です。トネリコの枝は、自分の名前をオガクズにかくためだけでなく、ほかにもだいじな使い道があったのです。


最近は、ほろりとくずれるペレットを食べるモルモットも多く、獣医さんが草をたべましょうとすすめているようです。でも、金網囲いのなかで、もりもり草をたべているオルガには、そんな心配はなさそうですね。